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リアルなヨガ・ティーチャー育成プロジェクトTrue Arts Yoga 金子真矢のブログ ◆ワークショップ、イベントの詳細はカテゴリからどうぞ◆


by mayayoga

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演出や取り繕いとは無縁でありたい

ご無沙汰しています。

すっかりヨガっ気がなくなって早数ヶ月…

子育ての合間に色々と思い出したり考えたり、改めて頭の整理をすることも多々あったりして。


今日は「本物ほど案外、“っぽさ” とは無縁かも」という話をします。


======

昔、ヨガの生徒さん達向けに行われた、アーユルヴェーダのドクターによるドーシャ(体質)診断の通訳をしたことがある。


アーユルヴェーダでは、「ドーシャ」と呼ばれる3つの要素「ヴァータ(空・風)」「ピッタ(火・水)」「カファ(水・土)が私たちの心身の健康を支配していると考えられており、この3要素のバランスによって一人ひとりの体質が決まると言われている。


一人30分ほどの問診と脈診、そして舌を見てドーシャが診断され、それにより食生活(例えば摂った方が良いもの、避けるべきもの)のアドバイスが受けられる。そしてインドであれば、ドクターにより個別に処方された体質改善のための薬やハーブ、マッサージオイルなどを薬局で購入することができる。その辺がヨガをしている人には魅力的に映るのではないかと思う。


日本人ご一行様のカウンセリングを行うのは「ザ・女医!」という感じのカッコいいインド人女性ドクターだった。

通訳として、また長年ヨガを指導してきた者として感じたことは、日本の生徒さんの多くが他力本願だということ。手っ取り早い答えを求めるか、人に何かを決めて欲しい。あるいはあまり深く自分のことを考えていないように思う。


「朝ご飯をスムージーにしてるんですけど(その当時スムージーが流行っていた)、それっていいんですか?」とか、

「毎日必ずお白湯を飲むんですけど、それっていいんですか?」とか。


ドクターは、「知らんわそんなん。飲みたきゃ飲めば」

(私だったらきっとそう言う。笑)

とは言わなかったけれど、しばらく無言ののち、スムージーに対しては「あのさ、風邪ひいたり消化に支障があるとかでない限り、わざわざドロドロにしなくて良くない?リンゴはリンゴのまま、野菜は野菜のまま食べれば良し」「え?スムージーにしたらフルーツや野菜をそのまま摂るより量が摂れる?そう。じゃ、続けたらいいんじゃないの」と、えらくアッサリおっしゃった。笑

白湯に対しては「日本は今寒いのですか?」と(その時は春だった)。「寒いわけでもないのにお湯を飲む必要性が分からない。常温の水で良し」とこれもまたバッサリ。笑


この時点で私はすっかりこのドクターを好きになってしまった。「◯◯をしたら健康になれる」とか「◯◯の方が良い」なんてのは生野菜かスムージーか” “水が白湯かレベルで言ったらコレほとんど好み程度の差でしかない。


「これって良いんですか?相談」はまだ良い方で、下手したら人生相談とかメンタル的な話まで。これはあくまでアーユルヴェーダのドーシャ診断であって、人生相談の場ではないのだけどなと思っていたところ、そのドクターは「よくあることよ。私はアーユルヴェーダの医師であり、心理カウンセラーではないのだけど、人は答えが欲しかったり、誰かに何かを決めて欲しかったりしたがる。時には全く的を得ない話を聞いて欲しいだけの人もいる」と。「中にはヨガやアーユルヴェーダが魔法の薬か何かだと思っている人がいるけど、健康的な生活を送るために自分の生活を見直す手立てでしかないのよね。」とおっしゃった。


まさにそう。その見直すという作業は他の誰でもなく、自分でないとできないこと。だからヨガは「自分を知るためのツール」なんて言われているのだろう。

結局のところ、外に答えや救いを求めている限り何の解決にもらならない。


・・・全員の診断が終わった後、少し時間が余ったので「あなたのこと診てあげるわよ」と言われる。

ピッタだね。うん、健康。別に薬とか要らないから。困ってることは?ない?じゃ、仕事頑張ってね」

で終了。笑


意外とその道のプロやベテランの人たちほど、アッサリしたもんだったりする。ヨガだってあんまりヨガヨガしてない人がいいな。「自分を認めてあげて」とか「ありのままを受け入れてあげて」とか、いかにもだけど中身のない事を言っちゃう人は警戒してしまう。あとこれは完全に私個人の考えだけど、ヨガ行者みたいな格好してマーラーつけてマントラ唱えてピースフルでちょっと浮世離れしてて、「本場のヨガをお伝えします」的な雰囲気とか、

一部の隙もないウェアに、磨き上げられたボディに、雑技団みたいなポーズに、キラキラ要素しかない・生活感のないインスタにっていうのは逆に心配になる。

そういう風に演出しないと人を惹きつけられないのだとしたら、もはやヨガとはかけ離れている気がする。


普通がいいけど、普通って一体何だろう?

自分なりの「普通」に落ち着くためには心身ともに安定していて、ハッピーで、演出や取り繕いとは無縁でないと。

・・・そうか、だからヨガをするんだ。

演出や取り繕いとは無縁でありたい_b0130734_05274501.jpg


by mayayoga | 2020-02-06 05:23 | ◇Yogaについてのあれこれ

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