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リアルなヨガ・ティーチャー育成プロジェクトTrue Arts Yoga 金子真矢のブログ ◆ワークショップ、イベントの詳細はカテゴリからどうぞ◆


by mayayoga

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これまでと、これから

結婚したら子供はすぐできるものだと思っていた


…というわけでもない。


夫も私もお互いやりがいのある仕事があり、日々の生活も充実していて、子供は「そのうちできたらいいね」と のんびり構えていたら、本当にあっという間に8年経っていた。


子供はいたらいいけど、いなくてもいい。ただ、「あの時こうしていれば」と後悔しないようにと思い、40歳の足音が聞こえてきた時に慌てて不妊治療を開始したのだった。


これまでずっと子供がいないことを悲観していたわけでも、何かの拍子に偶然授かった訳でも何でもなく、単純に高度生殖補助医療にお世話になった結果でしかない(笑)

ましてやよく勝手に解釈されるように「ずっと悲しい思いをしてきた」とか、「よその赤ちゃんを見て辛い思いをしたでしょう」とかも勿論全くない。一体どうしたらそういう発想になるんだろう??その感覚全然分からない。


「子宝に恵まれず、9年目にして待望の第一子」的な発想で一括りにされがちだけど、もう令和という時代に、どうしてこういう昭和的な発想って変わらないのだろう。「結婚したら子供はつくるもの・できるはず」とか「すぐにできないのは何かがおかしいから」とか。当人がそう望んでいるのでない限りは。


妊娠・出産はデリケートなことだし、夫婦や家族のあり方には言うに及ばずそれぞれの家庭の考えや事情がある。結婚して何年か経ち、たまたまベストなタイミングが今だったのかも知れないし、子供を産まない選択だってあるだろうし、産めない事情もあるだろう。


独身のうちは「結婚は?」結婚したら「子供は?子供はいた方がいいよ」、子供が産まれたら産まれたで「二人目は?」…というのがもう、ナンセンスだ。


金銭的に夫には多大な負担を掛けたこと以外、私の不妊治療にまつわるストレスはあまりなかった。連日の注射も薬漬けも、その他諸々の治療も「へぇー!ほぅー!」と感心しつつ、物珍しい気持ちで通えた。まさかの無麻酔恐怖の針刺し採卵にさえ、「これいつかネタにしてやる」と思った。ホルモン剤の影響でかなり太ったことですら「ま、しゃーないか。いつか戻せばいいし」と思っていた。もっとも、これは治療を卒業できたから言えることで、長く続けば続くほど出口の見えないトンネルの中を進むような、大変な思いをしている人がいることも、望む結果に繋がらない人が多くいることも知っている。


唯一嫌だったことを挙げるとすれば、子供がいないことを周囲に、私の仕事が忙しいせいだと思われていたであろうことや無言のプレッシャー。そもそも本人は“仕事”と思っていないこの仕事、いわゆるオフィスワークと違って相当ノンストレスだと思うのですが。まさに“生業”であって、やりがいやライフワークの部分が大きいのだけど。


それからなぜか、不妊は女性側に問題があると思われてしまうことも納得がいかなかった。これなんででしょうね?

不妊の原因なんてそもそも女性側と男性側半々か、原因不明かのいずれかなのに、「頑張らな!」って言われたり。は?なんで?頑張るのは私だけですか?もしも原因が夫側にあったら一体どうするんだろ?って思っていた。


世間的には 高齢出産だとか、もう少し早く手を打っていたら、とか何とか色々あるのだろうけど、それは他人にとやかく言われることではないし、そもそも結婚しようがしまいが、子供がいようがいまいが、人にはそれぞれ事情がある。

とかく女性のリプロダクディブ・ヘルスに関しては「一般的にはこう言われている」とかいうことがよく聞こえてくるけれども、「一般」って一体何だろうかと思ったりする。統計や平均も、あまり当てにならない。当事者にとってはゼロか100かでしかないから。


とにかく私にはこれ以上のベストなタイミングはなかったように思える。何の不安もないと言えば嘘になるけど、それは若かろうがそうでなかろうがこれから親になる人の悩みとして同じだろうと思う。


何より、自分の人生だから、全ての選択には納得している。

そもそも、いまの自分は過去の自分が「決めたこと」の延長にある。結婚するもしないも、子供のあるなしも、この人と一緒にいるもいないも、様々な経緯があって今があるし、例えば夫婦間の問題のように自分の決断だけではどうにもならないことだって、いい歳した大人同士、話し合えばいい。でも結局、最終的に決めるのは自分。そしたら人や環境のせいにしなくて済む。そもそも自分で何かを考えて決められる、選択肢があるというのはとてもとても幸せなことだ。世界には紛争やなど様々な要因で、自分の意思とは関係なく過酷な環境に置かれている人もいるのだから。


これまで私はさんざんやりたいことをやってこられて、自分のためにフルに時間を使い、好きなように生きてきたので、人生の後半はまたガラリと違う生き方をするのもいいなぁと思っている。


人生の節目節目で、しかるべきタイミングというのはあるのだと思う。例え思い通りにいかないことがあっても(妊娠・出産・子育てなんてきっとその極みであろう)その都度納得しながら前進していきたい。


…と、もうすぐ新生児期を過ぎてしまう息子を見ながら思うのです。

これまでと、これから_b0130734_01033028.jpeg



by mayayoga | 2019-09-11 00:00 | ◇Family

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