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リアルなヨガ・ティーチャー育成プロジェクトTrue Arts Yoga 金子真矢のブログ ◆ワークショップ、イベントの詳細はカテゴリからどうぞ◆


by mayayoga

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【募集開始!】ヴィンヤサのティーチングスキルを磨く40時間TT 2023

【募集開始!】ヴィンヤサのティーチングスキルを磨く40時間TT 2023_b0130734_09345168.jpg


6月より新たにスタートするトレーニングの募集を開始しました!久々のTTです。※お得な早割は5/7まで!


10日間40時間の短期集中スキルアッププログラムです。タイトルにヴィンヤサヨガとついてはいますが、ひとつのスタイルに縛られず、ヨガのティーチング全般のスキルアップを図りたい方、マンネリ化を脱したい方、ヨガティーチャーとして脱皮したい方、地に足のついたヨガティーチャーを目指して勉強中の方を歓迎します。


▶︎一人一人にきちんと目が行き届くよう、10名以下の少人数で開催します。

▶︎期間中または終了後に別途個別フォローアップ(オンライン面談)の機会を設けます。


================================

奇抜でスタイリッシュな一風変わったシークエンスや、11つのアラインメントを重視したフローがヴィンヤサヨガの魅力と捉えられることは少なくありませんが、だとしたらとても残念なことです。


そもそもヴィンヤサの定義とは何でしょうか?


太陽礼拝の繋ぎ、あるいは太陽礼拝から派生した一連の動きの連続のことを指すのか、それ以外のコンセプトがあるのか、またフローとヴィンヤサとの違いは何なのか・・・


この40時間のプログラムでは、ヴィンヤサが自分にとってどのような意味を持つのか。ヨガのティーチングやクラスに何を反映させていきたいのかといった根本から考えていきます。


理にかなったティーチングやよく練られたシークエンスなどという一見魅力的に感じるものは、単なる副産物に過ぎません。


結局のところ「自分はヨガとどう生きるか、ヨガを通して何を伝えたいか」を掘り下げるところからはじまります。そしてそれらを反映させて一貫性を持たせたものがヴィンヤサのシークエンスです。


固定化されたテンプレートみたいなシークエンスや、アシュタンガヨガの真似あるいはそれに毛が生えたようなヴィンヤサや、単なるフローのエクササイズから脱却するには、そもそもの原点、自分とヨガとの関係性やヨガティーチャーとしての在り方を明確にする必要があります。


「シークエンスの組み方」といった目先のテクニカル的な事に留まらず、ヴィンヤサについて、ヨガとライフスタイルについて、ティーチングについて掘り下げて考えるような機会にしたいと考えています。


ヨガティーチャーとして息の長い活動していくためには様々なツールがありますが、ツールは常に手入れし、磨いておかねば使えないものです。ヴィンヤサもその1つ、皆さんの心強いツールとなってくれることを願います。


The art of Vinyasa ヴィンヤサとは

・基本のおさらいと物の見方

・ポーズを教えるのではなく人を教える

・指導者としての一貫性

・スキルとツール

・はじまり・中間・おわり

・物事の関係性とつなぎ

Creativity 創造性

Impermanence 無常

・マインドフルネス

・構成要素とアラインメント

・シークエンスとアジャストメントの手法

・マンネリを脱却するには

・ティーチングプラクティス

・フィードバック、熟考

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True Arts Yoga Vinyasa Teaching Skill Program 2023

ヴィンヤサヨガのティーチングスキルを磨く40時間


【日時】

2023年6月〜8 10回(毎週水曜日)計40時間 11:00-16:00

6714、21、28

7512、19、26

829

講師の都合により万が一休講となった場合は相談の上別途補講日を設けます。


【場所】

yogatokahouse

大阪府枚方市(JR東西線長尾駅より徒歩約5分)


【定員】10


【講師】

金子マヤ 他ゲスト講師


【受講料】

講座・テキスト代・個別フォローアップ代全て含む

早割:(5/7までのお申し込み)158,000円(税込)

通常:(5/8以降)165,000円(税込)

分割払い可 銀行振込

過去にTrue Arts Yoga 100hr/300hr TTを受講された方、同Vinyasa TTを修了された方(リテイク)は割引あり。要問い合わせ

修了証発行


【受講資格】

・既にヨガを教えている方、または指導者を目指して勉強中の方(修了したTTや資格の有無は問いません)

・学ぶ意欲と協調性のある方

・自ら考え行動できる方


お申込み

件名に「スキルアップTT申込み」と明記の上

trueartsyoga@gmail.com 宛に

・お名前

・電話番号

・このトレーニング受講に際しての抱負や思い、ヨガティーチャーとして考えていることなどを明記の上、お申込み下さい。追って詳細についてご連絡します。

2日以上返事がない場合はこちらのブログからコメント、Facebookのメッセンジャー、InstagramDMいずれかよりご連絡下さい。



講師について

金子マヤ

東京都出身。2010年より大阪在住。

学生時代にヨガに出会い、その後ダンス教師として途上国で暮らす。帰国後ヨガの指導を開始し、国内外を問わず様々なトレーニングで学びを深める。15年以上の指導歴と語学力を活かし、ヨガ専門の通訳者としても活動中。

理にかなったシークエンスで構成されたヴィンヤサと、解剖学的知識に基づいたアラインメントベースのクラスを得意とし、一般向けクラスやイベントの他、指導者養成トレーニングを多数展開。産休を経て今回のTT開催は4年ぶりとなる。

癒しやごまかしではない日常ベースのヨガと、徹底して生徒の自立を促すティーチング、アサナだけではないヨガの厳しさと楽しさ、その先にある恩恵を伝えるべく後任の指導に当たる。

ヨガアライアンスE-RYT500

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# by mayayoga | 2023-03-14 09:34 | ◆True Arts Yoga

演出や取り繕いとは無縁でありたい

ご無沙汰しています。

すっかりヨガっ気がなくなって早数ヶ月…

子育ての合間に色々と思い出したり考えたり、改めて頭の整理をすることも多々あったりして。


今日は「本物ほど案外、“っぽさ” とは無縁かも」という話をします。


======

昔、ヨガの生徒さん達向けに行われた、アーユルヴェーダのドクターによるドーシャ(体質)診断の通訳をしたことがある。


アーユルヴェーダでは、「ドーシャ」と呼ばれる3つの要素「ヴァータ(空・風)」「ピッタ(火・水)」「カファ(水・土)が私たちの心身の健康を支配していると考えられており、この3要素のバランスによって一人ひとりの体質が決まると言われている。


一人30分ほどの問診と脈診、そして舌を見てドーシャが診断され、それにより食生活(例えば摂った方が良いもの、避けるべきもの)のアドバイスが受けられる。そしてインドであれば、ドクターにより個別に処方された体質改善のための薬やハーブ、マッサージオイルなどを薬局で購入することができる。その辺がヨガをしている人には魅力的に映るのではないかと思う。


日本人ご一行様のカウンセリングを行うのは「ザ・女医!」という感じのカッコいいインド人女性ドクターだった。

通訳として、また長年ヨガを指導してきた者として感じたことは、日本の生徒さんの多くが他力本願だということ。手っ取り早い答えを求めるか、人に何かを決めて欲しい。あるいはあまり深く自分のことを考えていないように思う。


「朝ご飯をスムージーにしてるんですけど(その当時スムージーが流行っていた)、それっていいんですか?」とか、

「毎日必ずお白湯を飲むんですけど、それっていいんですか?」とか。


ドクターは、「知らんわそんなん。飲みたきゃ飲めば」

(私だったらきっとそう言う。笑)

とは言わなかったけれど、しばらく無言ののち、スムージーに対しては「あのさ、風邪ひいたり消化に支障があるとかでない限り、わざわざドロドロにしなくて良くない?リンゴはリンゴのまま、野菜は野菜のまま食べれば良し」「え?スムージーにしたらフルーツや野菜をそのまま摂るより量が摂れる?そう。じゃ、続けたらいいんじゃないの」と、えらくアッサリおっしゃった。笑

白湯に対しては「日本は今寒いのですか?」と(その時は春だった)。「寒いわけでもないのにお湯を飲む必要性が分からない。常温の水で良し」とこれもまたバッサリ。笑


この時点で私はすっかりこのドクターを好きになってしまった。「◯◯をしたら健康になれる」とか「◯◯の方が良い」なんてのは生野菜かスムージーか” “水が白湯かレベルで言ったらコレほとんど好み程度の差でしかない。


「これって良いんですか?相談」はまだ良い方で、下手したら人生相談とかメンタル的な話まで。これはあくまでアーユルヴェーダのドーシャ診断であって、人生相談の場ではないのだけどなと思っていたところ、そのドクターは「よくあることよ。私はアーユルヴェーダの医師であり、心理カウンセラーではないのだけど、人は答えが欲しかったり、誰かに何かを決めて欲しかったりしたがる。時には全く的を得ない話を聞いて欲しいだけの人もいる」と。「中にはヨガやアーユルヴェーダが魔法の薬か何かだと思っている人がいるけど、健康的な生活を送るために自分の生活を見直す手立てでしかないのよね。」とおっしゃった。


まさにそう。その見直すという作業は他の誰でもなく、自分でないとできないこと。だからヨガは「自分を知るためのツール」なんて言われているのだろう。

結局のところ、外に答えや救いを求めている限り何の解決にもらならない。


・・・全員の診断が終わった後、少し時間が余ったので「あなたのこと診てあげるわよ」と言われる。

ピッタだね。うん、健康。別に薬とか要らないから。困ってることは?ない?じゃ、仕事頑張ってね」

で終了。笑


意外とその道のプロやベテランの人たちほど、アッサリしたもんだったりする。ヨガだってあんまりヨガヨガしてない人がいいな。「自分を認めてあげて」とか「ありのままを受け入れてあげて」とか、いかにもだけど中身のない事を言っちゃう人は警戒してしまう。あとこれは完全に私個人の考えだけど、ヨガ行者みたいな格好してマーラーつけてマントラ唱えてピースフルでちょっと浮世離れしてて、「本場のヨガをお伝えします」的な雰囲気とか、

一部の隙もないウェアに、磨き上げられたボディに、雑技団みたいなポーズに、キラキラ要素しかない・生活感のないインスタにっていうのは逆に心配になる。

そういう風に演出しないと人を惹きつけられないのだとしたら、もはやヨガとはかけ離れている気がする。


普通がいいけど、普通って一体何だろう?

自分なりの「普通」に落ち着くためには心身ともに安定していて、ハッピーで、演出や取り繕いとは無縁でないと。

・・・そうか、だからヨガをするんだ。

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# by mayayoga | 2020-02-06 05:23 | ◇Yogaについてのあれこれ

これまでと、これから

結婚したら子供はすぐできるものだと思っていた


…というわけでもない。


夫も私もお互いやりがいのある仕事があり、日々の生活も充実していて、子供は「そのうちできたらいいね」と のんびり構えていたら、本当にあっという間に8年経っていた。


子供はいたらいいけど、いなくてもいい。ただ、「あの時こうしていれば」と後悔しないようにと思い、40歳の足音が聞こえてきた時に慌てて不妊治療を開始したのだった。


これまでずっと子供がいないことを悲観していたわけでも、何かの拍子に偶然授かった訳でも何でもなく、単純に高度生殖補助医療にお世話になった結果でしかない(笑)

ましてやよく勝手に解釈されるように「ずっと悲しい思いをしてきた」とか、「よその赤ちゃんを見て辛い思いをしたでしょう」とかも勿論全くない。一体どうしたらそういう発想になるんだろう??その感覚全然分からない。


「子宝に恵まれず、9年目にして待望の第一子」的な発想で一括りにされがちだけど、もう令和という時代に、どうしてこういう昭和的な発想って変わらないのだろう。「結婚したら子供はつくるもの・できるはず」とか「すぐにできないのは何かがおかしいから」とか。当人がそう望んでいるのでない限りは。


妊娠・出産はデリケートなことだし、夫婦や家族のあり方には言うに及ばずそれぞれの家庭の考えや事情がある。結婚して何年か経ち、たまたまベストなタイミングが今だったのかも知れないし、子供を産まない選択だってあるだろうし、産めない事情もあるだろう。


独身のうちは「結婚は?」結婚したら「子供は?子供はいた方がいいよ」、子供が産まれたら産まれたで「二人目は?」…というのがもう、ナンセンスだ。


金銭的に夫には多大な負担を掛けたこと以外、私の不妊治療にまつわるストレスはあまりなかった。連日の注射も薬漬けも、その他諸々の治療も「へぇー!ほぅー!」と感心しつつ、物珍しい気持ちで通えた。まさかの無麻酔恐怖の針刺し採卵にさえ、「これいつかネタにしてやる」と思った。ホルモン剤の影響でかなり太ったことですら「ま、しゃーないか。いつか戻せばいいし」と思っていた。もっとも、これは治療を卒業できたから言えることで、長く続けば続くほど出口の見えないトンネルの中を進むような、大変な思いをしている人がいることも、望む結果に繋がらない人が多くいることも知っている。


唯一嫌だったことを挙げるとすれば、子供がいないことを周囲に、私の仕事が忙しいせいだと思われていたであろうことや無言のプレッシャー。そもそも本人は“仕事”と思っていないこの仕事、いわゆるオフィスワークと違って相当ノンストレスだと思うのですが。まさに“生業”であって、やりがいやライフワークの部分が大きいのだけど。


それからなぜか、不妊は女性側に問題があると思われてしまうことも納得がいかなかった。これなんででしょうね?

不妊の原因なんてそもそも女性側と男性側半々か、原因不明かのいずれかなのに、「頑張らな!」って言われたり。は?なんで?頑張るのは私だけですか?もしも原因が夫側にあったら一体どうするんだろ?って思っていた。


世間的には 高齢出産だとか、もう少し早く手を打っていたら、とか何とか色々あるのだろうけど、それは他人にとやかく言われることではないし、そもそも結婚しようがしまいが、子供がいようがいまいが、人にはそれぞれ事情がある。

とかく女性のリプロダクディブ・ヘルスに関しては「一般的にはこう言われている」とかいうことがよく聞こえてくるけれども、「一般」って一体何だろうかと思ったりする。統計や平均も、あまり当てにならない。当事者にとってはゼロか100かでしかないから。


とにかく私にはこれ以上のベストなタイミングはなかったように思える。何の不安もないと言えば嘘になるけど、それは若かろうがそうでなかろうがこれから親になる人の悩みとして同じだろうと思う。


何より、自分の人生だから、全ての選択には納得している。

そもそも、いまの自分は過去の自分が「決めたこと」の延長にある。結婚するもしないも、子供のあるなしも、この人と一緒にいるもいないも、様々な経緯があって今があるし、例えば夫婦間の問題のように自分の決断だけではどうにもならないことだって、いい歳した大人同士、話し合えばいい。でも結局、最終的に決めるのは自分。そしたら人や環境のせいにしなくて済む。そもそも自分で何かを考えて決められる、選択肢があるというのはとてもとても幸せなことだ。世界には紛争やなど様々な要因で、自分の意思とは関係なく過酷な環境に置かれている人もいるのだから。


これまで私はさんざんやりたいことをやってこられて、自分のためにフルに時間を使い、好きなように生きてきたので、人生の後半はまたガラリと違う生き方をするのもいいなぁと思っている。


人生の節目節目で、しかるべきタイミングというのはあるのだと思う。例え思い通りにいかないことがあっても(妊娠・出産・子育てなんてきっとその極みであろう)その都度納得しながら前進していきたい。


…と、もうすぐ新生児期を過ぎてしまう息子を見ながら思うのです。

これまでと、これから_b0130734_01033028.jpeg



# by mayayoga | 2019-09-11 00:00 | ◇Family

最もドラマチックで忘れがたい日[出産レポ]

予定日をあっさり1週間過ぎた813日、中の人も大きめとのことだったので、陣痛促進剤による誘発分娩に向けて入院。


14日、早朝から促進剤の点滴を開始。子宮口5cmぐらいまでは全然余裕で、点滴を次第に上げにくる看護師さんも「もしかしたら痛みに強いのかもしれないですねー」なんて言ってくれるので、調子乗ってました。


この時点では陣痛室というところで待機し、1時間とか2時間おきに少し歩いたところにある分娩室に移動して内診という流れ。


「ほほー、これが噂の陣痛室ってやつか。旦那さんが付き添ってふーふー耐えるやつだ、で子宮口全開になったら、無理無理!歩けません!てなりながら分娩室に移動するってやつね」ってこれまた余裕だった。


促進剤の効きが悪いと翌日に持ち越したりするらしいから今日は産まれないのかもなー、なんて悠長に構えていましたら、2回目の内診で先生に


「赤ちゃんの頭が降りて来てないから、強制的に被膜して子宮に機械入れて内圧をかけましょう。それで陣痛が進んで、降りてくればいいんだけどね。今日はちょっと頑張ろうか」


と何だか怖いことを言われ、分娩室がにわかにバタバタし出す。人が増え、されるがままにあれよあれよと言う間に人工破水そのまま分娩台に留まる。「えっ?これって今日このままここで産む感じ?!」


気づけば傍らにはベテラン助産師さんと、実習の学生さんと、更にはその指導教諭さんにガッチリ脇を固められるという展開に。


部屋に戻らないから何の用意もしていないし、よく聞くストローつきペットボトルの水だのタオルだのテニスボールだの、お気に入りのアロマだの、ハイ、何にもナシ!!

ついでに、立会い希望だった夫は一体いつ呼んでくれるんだ?このまま助産師さんに囲まれて耐えるパターンかな。当初の予定と違うぞ、、


「ぜったい痛いと叫ばずに呼吸で産んでやる」

と心に決めていたので(笑)次第に激しい波となって襲ってくる陣痛を呼吸でやり過ごしながら7時間耐えた。3日間苦しんだとか壮絶なお産を経験した人からすると、たかが7時間。されど7時間。


ベテラン助産師さんのいきみ逃しや押し方は絶妙で、「ハイ、波来たね〜」って言いながらグーっとこれまたドンピシャな絶妙さで腰やら何やらを押して下さる。神かと思った。

陣痛の波と胎児心拍はNSTという計測器でモニタリングしているから、「そろそろ来ますよ」というのが分かるらしい。しかし実習の学生さんはそうは行かない。腰さするだけ、押し方も場所も力加減も全然ちがう!しかしヨガ教師のサガで「今のよかったよ!」とか「もうちょい上、もうちょい強く!あー、そうそう」とか、時に彼女の手を取って自らここぞという場所に当てる、とか「イイネ!」サインを出すとかいう余計なことをやってしまう(笑)


余裕のあった途中まではそれができていたものの、次第にそれどころじゃなくなる。ついでにその学生さんの指導教諭のおばさまは足をさすって(撫でて)下さるのですが、次第に「そういうの要らんねん!!」状態に。


子宮口7cmの陣痛23分感覚になると、だんだんなりふり構っていられず、吐くとき「ゔーー!!」と唸らずにはいられなくなり、ベテラン助産師さんには「Tさんどこにも行かないで!!(学生さんに任せて席を離れてしまうので)」、学生さんの触り方には「そこじゃない!!」と手をはねのけ、おばさま教諭には「オバハンはすっこんでろ!」


・・・と言いたくなった。

言わなかったけどね。笑


自分の一大事に、とてもじゃないけど人に気を遣っていられない。だんだん下の方に下がっていく痛みの感覚に、他人に「肛門押して!」とおそらく人生で2度と言わないであろうワードを吐く。笑える。


「いい波来てるねー、上手ねー!」と言われるがしかし・・・

肝心の赤子が降りて来られない。

どうやらやはり、頭が大きくて私の骨盤を通れないらしい。推定3700g、頭の横径10cm


・・・先生も看護師さんとしばらく思案。

「どうしようか、このまま粘るのもね、、頭大きそうだから、早々に帝王切開に切り替えよっか」と提案して下さった。


正直、最後まで頑張って下から産んでみたかった気持ちがないわけではない。でも、赤子の安全が最優先。これで「いや、私は何が何でも自分の力で産みたいんです!」とか言って自然分娩にこだわって粘った挙句、もし産道で引っかかって赤子が苦しい思いをしたり、吸引がうまくいかなかったりして、それにより重大なリスクを負うぐらいなら切って出す方がいい。


そこからがまた人が増え、分娩室が慌ただしくなり、静かに、しかし隙なく迅速に手術に向けて準備が整ってゆくのを、陣痛に耐えながら見惚れるように眺めていました。すごい華麗な連携プレー。コウノドリみたい。「カイザー!オペ場!」みたいな笑


夫が呼ばれ、慌てて駆けつけた顔を見たら不覚にも泣きそうになり、「頑張ったけど無理だった」と言うので精一杯。


自然分娩の途中で緊急帝王切開となったものの、私の場合は当初から想定内だったため余裕があった方で、何か重篤なトラブルがあってのことではなかった。ベテランぽい、ちょっとこわめの看護師さんが傍らに来て「賢明な判断だったと思うよ。無理して引っかかって緊急手術になったり、障害が残ったり、後悔した人を何人も知ってる」と言って下さって、その言葉で最後の小さな棘のような引っかかりが吹っ切れた。


下から産もうが切って出そうが、立派なお産であることに変わりはないし、母子ともに健康で退院できたらそれに勝るものはない。リスクを負ってまで「思い描いた理想のバースプラン」なんていうものにこだわるべきじゃないし、そんな馬鹿げた事ってない。

後に渡された診療計画書を見たら「分娩停止 緊急帝王切開 新生児障害予防」と記載してあり、現代の医療の恩恵にあずかれて本当に良かったと思った。世が世なら母子ともに無事では済まなかったであろうと思う。


気がつけば、執刀は主治医と院長先生、麻酔はもう一人外来でお世話になった女医さんというドリームチーム並みの安心度。加えてベテラン助産師さんや看護師さんがずっと枕元で経過を伝えて下さった。先程の実習の学生さんは帝王切開術に立ち会うのはこれが初めてだそうで、緊張しつつもずっと手を握っていてくれた。


完全に意識がある中でお腹が切られて引っ張られたり、ゴソゴソされる感覚は何とも不思議で、変な感じ。完全にまな板の上の鯉状態。「赤ちゃん出ますよ!」の声のあとしばらくして張り裂けんばかりの元気な産声を聞いた時、そして処置され綺麗になった息子と対面した時の喜びと感動は一生忘れない。


産まれてみたらエコーの推定通り3702gのしっかりした子。身長が53.5cmと長めなためか、あまり巨大には見えないのですが、頭の直径は大きかったらしく、「これは厳しかったかもね」と言われた。予定日過ぎても産まれなかったのは、よく言われる「ママのお腹の中がよっぽど居心地がええんやろなー」とかじゃなく(ホントそういうのさ、信じてないし)、単に降りてこられなかっただけなんじゃないかと思う。


それにしても陣痛のラストスパート、子宮口全開大は私が経験したやつの更にもう何段階も痛いんだろうし、それに何時間も、時に何十時間も耐えて産むなんてすごい。考えられない壮絶さ。


しかし帝王切開の傷の痛みも相当なもんで、完全寝たきり介護状態から翌日には立って歩かされる地獄。これまでの健康な身体の機能が全て奪われたような不自由さと壮絶な痛みに「今までの私の身体返してくれ!」と絶望するのだけど、我が子を見ると痛みや不自由を超えた幸せを感じる。


いや、とにかく世の中の全ての母はすごい

そして、助産師さんや看護師さんとは何と尊いお仕事なのだろう。もちろん産科の先生方も。たくさんの方にお世話になり、感謝と感激しかありません。


私が生んだ8月14日、この日の分娩は私だけ。翌15日は台風と満月で4件も分娩がありました。やっぱり何か関係あるのでしょうか?自然の神秘。

新生児室にズラリと並んんで寝かされた赤ちゃん達は本当にかわいい!

最もドラマチックで忘れがたい日[出産レポ]_b0130734_01101894.jpg
産院のパジャマがメルヘン過ぎて笑える。写ってないけど袖口にリボンだってついてる!笑
これに血栓予防の着圧ソックスも履くのだけど、見た目白のハイソックスだから更にラブリーで、鏡に映る自分の姿に驚愕

# by mayayoga | 2019-08-17 01:07 | ◇Family

この世界へようこそ

嵐と満月の前日、8月14日の午後

夫に似て大きめでしっかりした“中の人”にようやく会えました。

たくさんの人のお世話になり、また、たくさんの人に祝福されて産まれてきたことを、親子ともども忘れないでいようと思います。

妊娠・出産は驚きと奇跡と、これまで経験したことのない壮絶な体験の連続でした。


予定日をあっさり1週間過ぎて、入院して促進剤による誘発分娩→7時間陣痛に耐えてはみたものの、赤子の頭が大きくてなかなか降りて来られず、最終的に帝王切開に切り替えての出産となりました。


素早い判断をしてくれた先生と医療スタッフの連携プレーに見惚れました。世が世なら母子ともに無事では済まなかったであろうと思うし、現代の医療の恩恵にあずかれて本当に良かった。


産まれてみれば事前の診察どおり3700g53.5cmの大きな子でした。身長があるのであまり巨大児には見えないのですが、確かに新生児室に並んだ他の赤ちゃんと比べると頭の直径が大きいこれは骨盤通れないはずだわ。

無理して下から産むことにこだわって赤子を危険にさらすぐらいなら、腹なんてどうぞいくらでも切ってください!の心境でした。とは言え術後しばらくは寝たきり何もできず、傷のあまりの痛みに驚愕しました。ようやく落ち着いてこれを書いています。


詳しい出産レポは別途書きます。

(一体誰が興味あるんだ?って感じですが)


産後たくさんのお祝いの言葉をありがとうございました!ゆっくりお返事します。

この世界へようこそ_b0130734_01171568.jpg


# by mayayoga | 2019-08-17 00:58 | ◇Family

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